経営コンサルタント 戸塚友康 の推進力ブログ! (株)ビジネス・サポートコーポレーション
経営コンサルタント 戸塚友康 のブログです。豊田市と浜松で経営者の学びの場「成果塾」を企画運営。
2010年11月09日
『餃子の王将』の成長マーケティング

『ブログ村』に参加しています。応援のひと押しが励みになります。
外食産業の中で唯一快進撃を続けている「餃子の王将」の快進撃が
終わった? との新聞記事が出たのは今年7月でした。

王将フードサービスの売上高が減少したのは35ヶ月ぶりで、原因は
「ブーム的成長の反動」と言われています。
確かに一時ののような毎月20%以上の売上の伸びはなくなったかも
しれないが、それでも他の外食産業に比べたら「ひとり勝ち」状態
であることに変わりはありません。

2010年の3月期の売上高は672億円、前年比22.4%増、経常利益
は76.5%伸びて109億円。いずれも史上最高の成績でした。
まだまだ、王将フードサービスの快進撃は続くでしょう…
何故でしょうか…?
それは王将フードサービスの経営哲学が強固なものになっている
からと言えます。
同社は徹底した『人づくり』を実践・継続しています。
王将フードサービスの人づくりのコンセプトは徹底した
『イノベーション』…自己改革
王将の成長・発展を支えているのは数々のイノベーションであり
『人づくり』には社内の変革が欠かせない。と公言しています。
創業者の『客集め』の面白いエピソードが残っています。
王将の一号店は昭和42年に京都の四条大宮で店を開店させました。
店を開いたのは良いが、来る日も来る日も客が来ない。
このままでは潰れる。危機感の中、考え付いたのが「餃子無料券」
の配布だと聞きます。
しかし、中年のオヤジが配る無名店の「タダ券」を手に取る人は、
居なかった。 あえて手に取ってくれた人も見ないで、ゴミ箱に
捨てられていたことが多かった。と聞きます。
創業者は、ただ単純に無料券を配っても集客には結びつかないと
実感しました。 しかし、あることからヒントを得た。
創業者の長男は当時、京都の平安高校に通っており「高校生は常に
腹ペコ状態」に気づいたのです。*平安高校は男子高。
そこで、平安高校の前で「餃子無料券」を配ったのです。
翌日から効果てきめん。
王将の四条大宮店は高校生で満席になり、彼らは無料の餃子に加え
て、大盛りラーメン、大盛りチャーハンを食して行きました。
そこで創業者は京都におる高校、大学の校門前で「餃子無料券」を
配り始め、あっという間に店に客が溢れ、二店目、三店目は必ず、
学校の近くに出店しました。
これが王将の成長・発展の基礎であったと伝えられています。
この創業者のエピソードを聞いて、まさしくマーケティング理論を
実践していたのが判りました。
マーケティングの大切な4つの要素。
◆まず安い餃子を提供するという価格戦略。
◆高校生・大学生を狙ったターゲットの設定。
◆餃子の無料券を出すという販促戦略。
◆店の中だけでうるのではなく持ち帰りという直売戦略。
知らず知らずに当時の最新のマーケティングを実践していたことに
なっていました。
ちなみに餃子の直売戦略は、現在の王将の売上の17%を占めており
、672億円の売上の17%ですから114億円の持ち帰り需要があるとの
計算になります。
外食産業の常識を打ち破った驚くべき数字です。
ここに王将のイノベーションの一端を見たような気がします。
持ち帰り商品にも巧みなマーケティングが実践されている内容は、
またのお楽しみに…
王将の事例研究は、エピソードも多く豊富な事例がありますので、
残りは後日に報告させていただきます。

ポチっと『ひと押し』してもらえると嬉しいです。
Posted by 戸塚友康 at 09:08
│業績向上の仕掛けづくり
最近の記事
プロフィール

戸塚友康
過去記事
タグクラウド
カテゴリ
豊田成果塾 (56)
浜松成果塾 (18)
「成果塾」受講者の声 (7)
コンサルタントの選び方 (4)
コンサルティング (34)
評価制度運用-事例 (23)
能力賃金制度-事例 (12)
業績向上の仕組みづくり (579)
業績向上の仕掛けづくり (586)
顧客感動サービス-事例 (38)
優良企業の戦略 (725)
経営相談・アドバイス (129)
研修会・勉強会 (47)
講演会・スケジュール (46)
注目企業紹介 (831)
感動体験 (294)
人間力を磨く (292)
大自然の法則 (206)
戸塚友康コラム (811)
新聞・ネットコラム (1227)
倫理法人会 (67)
私のプライベート (381)
ブログ内検索
QRコード

アクセスカウンタ
読者登録