経営コンサルタントの手腕/現場主義の落とし穴
どのような業界においても一般的に、トップといえども現場に
足を運ぶべきである。と言われ、実際に
『現場主義』と
唱える経営者の方は多いのが実態です。
*写真と記事内容は関係ありません。
今日は
『現場主義の落とし穴』の一例をご紹介します。
内容的には
『現場主義』が悪いという内容ではありません。
経営者の方々で良く聞かれるのが
「現場に行かないと真の問題が
判らない。見えない。」との声を良く聞きます。
以前あった事例でご紹介します。
地域密着で経営をされてた、地元のスーパーさんでの話です。
ある都市を中心に半径15km~20kmに数店舗を抱えて、地元で
は知名度のあるスーパーマーケットでした。
その中で業績が伸び悩んでいる店舗を、経営者と一緒に巡回した
ときの話しです。
店舗を巡回したとき、商品をチェックし、各部門のチーフに声を
掛け、お客様にも丁寧に接客をしながら現場を確認していました。
オープンして5年以上経過している店舗でしたので、客層も理解を
しているのか、店長に出しした指示が
「〇〇店のお客様は50代の主婦層が主流なのは判っていると思う
が、品揃えが50代をターゲットとした商品になっていない。
例えば…」と言うような指示を出していました。
*写真と記事内容は関係ありません。
一方では、
マーケティング環境分析を実施したところ
その店舗の商圏内人口は増加し、20代~30代のファミリー層
が急激に増加しているデータが出てきました。
人口流入にともない、コンビニ・ファミレスの建設予定も盛んに
行われている最中でもありました。
店舗では社長の指示通り、50代の主婦層向けの品揃えが実施され
ており、ファミリー層を取り込む雰囲気がありませんでした。
マーケットを客観的に見れば完全な
『機会損失』でした。
ここからが
経営コンサルタントとしての腕の見せどころです。
私から社長に提案し「ファミリー層」を取り込む大キャンペーン
を企画しました。
なかなか「ウン」と言わない社長を説得し、社員全体を巻き込ん
での大キャンペーンを実施しました。結果は大成功。
その後、数年間はファミリー層のさらなる増加に伴い、売上も着実
に伸ばしていきました。
つまり
『現場主義』で問われるのは
『現場を見る目』
であり、
事情に精通している人ほど視野が硬直する。傾向があり
ます。目の前の
木に目を奪われ
森を見失ってしまう。
もちろん
『データ至上主義』が良いわけでもありません。
経営者の立場での
『現場主義』とは、
『ミクロの数字・データをマクロ等の視点で
見て、またミクロの数字に落とし込む』
第一線の経営者であるならば、データを読むことも重要であり、
現場に通うことも必要であります。
『森を見て木を植え替える』ことが必要なのです。
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