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2018年07月08日
名古屋栄の名店「丸栄」が閉店にみる環境変化
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名古屋市中区で営業を行っていた老舗百貨店「丸栄」が前月6月で閉店
しました. かつて松坂屋、三越、名鉄百貨店と共にに、頭文字から
名古屋の「4M」と呼ばれ時代の繁盛店として君臨してきました。
9月にはビルの取り壊しが始まり、完全に姿を消すことなっています。
丸栄は前身の呉服屋から遡りますと松坂屋に次ぐ400年の歴史があり
、1943年に「栄で丸く栄える」の由来が社名になり創業スタート。
そして一時は、西日本最大の売り場面積を誇る百貨店でした。
あまり知られていませんが1954年に名古屋の百貨店初のエレベーターを導入し、エレベーターガールの生みの親ともいわれていました。
*インターネットより関連写真を抜粋させていただきました。
1991年には売上高が825億円とピークに達して以降、バブル崩壊の
波を受けて良く年以降は売上は減少の一途を辿りました。
2000年にはJR名古屋高島屋の開業を控えて、大打撃を受けることを
予測して「丸栄」は大きな勝負に打ってでました。
ライバルである三越の元店長をスカウトし、総額40億円を投じる大規模に改装に踏み切りました。
当時、渋谷で大流行していたギャル系ファッションに注目、ブランドを
誘致に着手。当時の社長は社内外から猛反発を受けましたが「他がやっ
ていないことに挑戦するしか生き残る道はなかった」と語っています。
その後は「ギャル栄」と呼ばれ大きな話題となり、百貨店のメインである婦人服の売上げが大きく盛り返して社内も活性化したようです。
*インターネットより関連写真を抜粋させていただきました。
しかし、ブームは長くは続きませんでした。
経営的視点で分析しますと「売れる仕組みを構築したのではなく、時代
の流行ブランドによる一過性」ではなか続きはしません。
先述のJR名古屋駅前の再開発や量販店の台頭などで再び客足は遠のく結果となって行きました。
その後「丸栄」の戦略は業界初となる様々な仕掛けを行ってきました。
訪日観光客需要を狙った総合免税店「ラオックス」の誘致や、隣接ビル
「スカイル」の事業撤退、2010年には医療大手興和の子会社となり再建策を模索しましたが、1991年以降25年連続売上げ減少に歯止めが掛からず2016年には169億円まで売上は落ち込んでいました。
「丸栄」にみる地方百貨店の衰退は、まさに時代の経営環境変化による
「モノを売る時代の終焉」を意味しています。
ある丸栄の幹部は「敵は百貨店やスーパー、量販店といったレベルではなくネット通販という巨大すぎて手も足も出なかった」
環境変化は刻々と変わっています。
企業経営は生き物、まさに環境に適合しないと生き残れません。
「企業は環境適応業」であることを再認識した記事でした。
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