2010年05月07日

賃金制度の改訂/シミュレーション

人事・労務のコンサルティングを実施していますと賃金制度の改訂を
依頼されるケースが多くあります。
実際には賃金制度を能力給に変更したり、業績給に変更を依頼され
るケースが大半ですが、そのようなケースは、ほとんど
失敗(機能しない)する可能性が高い!のです。


多くの企業さんが望むことは
①『賃金制度を変えて、社員のヤル気を・・・』
②『能力主義にして、モチベーションアップを・・・・』
③『業績主義にして、成果を出した人に分配を・・・・』
全てが企業側の都合の良い話ばかり。
そんなにうまく社員さん達が会社の意図を汲み取り、活性化する訳が
ない。と考えるのが一般常識ですよ。
完全に勘違いしています。

①社員さんのヤル気を醸成したいなら、
ヤル気が醸成できる仕組みづくりが必要です。

②仕事のできる人のモチベーションアップをはかりたいなら、
会社の期待する仕事のレベルを作成が必要です。

③業績・成果を出した人に多くの報酬を考えているなら、
給与でなく賞与で差がつく仕組みづくりが必要です。

また賃金改訂には絶対ルールが必要です。
それは改訂時には社員さんへの不利益な基準を作成して
は、大問題になります。

賃金制度(ルール・基準)の変更において、プラスの必要もないし、
逆に制度改訂でマイナスを発生させることは初年度はダメです。
1年経過後、評価結果において給与をマイナスすることは合法的
ですが、事前に公開の義務もあります。

一人ひとりの賃金を検討し、事前にシミュレーションを実施することを
怠っては、社員さんの活性化は不可能です。

私自身も『賃金シミュレーション』の依頼を受けることが多いのですが、
一人ひとりの現行の給与が社内での役職・位置づけと合っていない
ケースが大半です。
大変に苦労しますが、そこは一人ひとりの賃金を新制度にあてはめ
ルールや基準を明確にする必要があります。


賃金制度だけを『改訂・修正・作成』しようとしますと、思わぬ
落とし穴がありますので、くれぐれも要注意です。
賃金制度の『改訂・修正・作成』の時の相談は、御社のことを真剣に
考え、社員さん達の気持ちをや心情を理解してくれる方に、ご相談を
して下さいね。
けっして『賃金制度改訂』ありきの方を選ばないように・・・・




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2010年03月03日

賃金制度改訂の問題

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ここ4~5年、経営相談の中で良く聞く話があります。
『賃金制度』を改訂したけれど「社員の意欲が以前より低下した」
「優秀な社員から辞めていく」。という話しを良く耳にします。
類似した相談を含めると20件以上は、同様の相談がありました。

原因は全て同様ではありませんが、ある一例をあげますと・・・
賃金制度セミナーに参加した時、講師を務めていた社会保険労務士
さんから「賃金制度の改訂」を勧められ、抜本的に改訂を行った。
とお聞きしました。
このケースが多いので内心「またか・・」とは思っていましたが、詳細
にお聞きしますと「賃金制度を改定する必要性を説得」されて改訂
に踏み切った。とのお話しでした。
そして、その先生と社長で数ヶ月掛けて賃金制度を見直しをはかり、
就業規則と賃金規定を修正した。とお聞きした時点で、ほぼ予測通り
の展開でした。


私  「社長、これで社員さん達が頑張ってくれる。と思い込んで
    いませんでしたか・・・?」

社長「もちろん思っていたよ。その為に改訂したんだから・・・・」
   「頑張るどころか意欲は低下するし、優秀な幹部は辞めるし
    本当に散々な結果になったよ」


上記のケースの例でいいますと、何が問題だったのか?
『賃金制度』本来の原理・原則の
       認識が完全に間違っていた。

ことが原因です。

具体的にいいますと『賃金・報酬制度』とは、
『本来、何のためにあるのか?』
『本来、誰の為の制度なのか?』
この2点を外したり、伴う作成(改訂)プロセスを正しく行わないと
賃金制度の改訂は逆効果になる場合があります。
上記の例で賃金制度改訂を行うと、間違いなく機能することは
出来ないと思います。

失敗した理由
①賃金制度は経営者が問題意識を感じて改訂するもの。
  誰かに説得されるような性質ではありません。

②現状の問題点(社員の不満・意向)が全く分析されていない。
  社員のやり甲斐を持たす為の制度であるはず。

③賃金制度を改訂することが目的になっている。
  本来「賃金制度」は手段であり、何かを改善するために制度
  を変えるなら良いが賃金制度改訂ありき、では無い。

④社長と二人での作成が管理の為のプロセスになっている。
  総務部長や社員の代表を巻き込んで、社員の為の制度である
  ことを理解して貰わないと、機能しない。

そして最も大切な原理原則を忘れています。
⑤賃金制度は単独では、目的通りに機能しない。
  当たり前のはなしですが、賃金制度だけを改訂しても成果が
  出る訳がありません。
  人事・労務の問題は賃金だけではありません。 
  社員がやり甲斐を持てる評価制度を構築したり、昇給制度や
  昇格制度、または職能資格制度や能力開発制度等の、他の
  制度や基準とリンクしなければ、機能はしません。
  それは自分自身の失敗も含め、当然のことであります。 



私自身の『人事労務コンサルタント』として事業を行っているので
『賃金制度改訂』には細心の注意を払っています。
賃金制度を改訂しようとしている企業の方は、注意して改訂しましょう。





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