2016年07月11日

大塚食品「ボンカレー」のプロモーション戦略

                      
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1970年代に一世風靡したテレビCMといえば「3分待つのだぞ」「じっ
と我慢の子であった」
とのキャッチフレーズで大ヒットした大塚食品の
「ボンカレー」を思い出す方も多いのでは・・・・・・
その大塚食品が食品メーカーとしては異例の宣伝広告り戦略を実施して
業績をアップさせているのをご存知でしたか。
私の世代でいいますと「ボンカレー」の広告塔は松山容子さんです。









3年前より「ボンカレー」についてテレビCMなどのマス広告(新聞・
ラジオ・雑誌・テレビ広告)から完全撤退しています。
マス広告に代わり大塚食品が手掛けたのが「Web動画」での広告宣伝に
大きく切り替えをしたようです。
大塚食品の売上動向は現在、右肩上がりと好調でテレビCMを打たない
プロモーション戦略は成功している結果です。

このような戦略に変わったキッカケは2013年に「ボンカレー」を電子
レンジで調理できる商品に改良し、テレビCMを積極的に行いましたが
効果は薄く、数字が伸びなかったようです。
また伝えたかった「電子レンジで調理できる」との内容が事後の調査で
伝わっていないことが判り、テレビCMの限界を感じたようです。
その結果、新しいコミュニケーション方法の模索が始まりました。

今までのテレビCMのように一方的に商品を伝える手法ではなく、消費
者が興味を持つような「話題作り」や「共感できるコンテンツの提供」
が必要だと結論に達しました。


そして2013年上半期を最後にテレビCMから撤退、下半期から新しい
プロモーション戦略を仕掛けることに全精力を傾けて行きました。
戦略の柱は2つに絞り
①季節限定商品を発売して、それに合わせたイベントを開催しメディア
 に取り上げてもらう活動。

②商品のPR活動ではなく、ボンカレーに興味・共感を得られるような
 コンテンツを作る活動。

と位置づけ、特に②は具体的に「Web動画」の製作に特化しました。
コンセプトは【ボンカレーはどういう時に役立つか】。原点回帰として
現在の日本でいう働きながら家事や育児をする母親を一番救えると考え
働く母親をターゲットに絞り共感できる「Web動画」を製作しました。

第一弾の動画は再生回数100万回を超える大ヒットとなり、当初の予定
を上回る反響、「ボンカレー」の売上も右肩上がりとなっています。
第二弾も47万回以上の再生となっており、手応えを感じています。
テレビCM撤退した翌年の2014年は、売上前年比18%の増を達成して
さらに広告宣伝費を激減したことで社内評価は大きく変わったと担当者
は語っています。

これからの「プロモーション戦略」が大きく変化する兆候では・・・
商品自体の宣伝広告ではなく、必要な形式のコンテンツ製作という新し
いプロモーションの新戦略を提供していると実感します。





*ボンカレーの第一弾のPR動画


*ボンカレーの第二弾のPR動画











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