2014年02月10日

高級ボールペン大ヒット戦略/前篇

                      
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春先といえば就職祝いや入学祝いが気になり、関連する商品が売れだす
シーズンなのですが、今年の春商戦を前に異変が起きています。
例年は年明けぐらいに新商品が発売されるのですが、三菱鉛筆が昨年の
10月に発売した『ジェットストリーム プライム』が春商戦のシーズン
前にもかかわらず、大ヒットしています。

*関連する写真をインターネットより抜粋させていただきました。



発売からわずか2ヶ月で、初年度の販売目標である5億円の半分を達成
し、大ヒットしています。
2006年から『ジェットストリーム』は低粘度のインクで、なめらかな
書きやすさを特徴として展開しています。
油性ボールペンとして、書きやすさや速乾性を武器に、年間1億本以上
を販売している業界では大ヒットシリーズです。
しかし、これまでのシリーズの最高価格は1000円であったのですが、
今回発売された『プライム』シリーズはノック式の3色タイプ3000円
、回転式の3色+シャープペン機能をつけた4機能タイプが5000円と
いう高価格設定となっています。

*関連する写真をインターネットより抜粋させていただきました。



今までの業界の常識を覆す商品ですが、購入者の多くはビジネスマンで
あり、人気の秘密は契約の際でも気後れせずに使える。という声が多く
目を引くデザイン性が顧客との会話に話が弾むとの声が多いようです。

従来、高級仕様にする場合は、外観のボディ部分を高級感のある金属に
すれば良い。との発想が多かったのですが、三菱鉛筆はインク以外の全
てに見直しを行う開発を進めてきました。
その結果、発売までに2年の歳月を費やしたと聞きます。

第一の改良は「ボディの太さ」に見直しをはかりました。
高機能と高級感の両立というコンセプトから、多色で3~4機能を持ち
合わせたを開発を行い、「4機能がついてもコンパクトに収め、価格に
見合うデザインの開発」を行いました。
4機能の場合、ペンの中に4本の芯が入るため太くなってしまうことが
最大の改良点でした。 そこで従来の樹脂製の芯から強度維持しながら
細くなるステンレス製の芯に変更をはかりました。
試行錯誤を繰り返し、単色の高級筆記具と差のない細さを商品化。


まだまだ改善工夫がありますが、それは後日に記事にします。
大ヒット商品を開発・販売を実現するには、やはり当然「それなり」の
理由があります。
ある程度の歳月を掛け、消費者の声を活かした製品を創り上げれば価格
は、あまり関係ないことが実証されました。


業績低迷に苦しんでいる業界や企業さんに、是非とも学んでいただきた
い実例です。








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